止まぬ晒しの手
このまま居ては、あのチームが非難されだす。リーダーも叩かれているため、荒らしチームだと揶揄されはじめて、最終的には前チームのように何も言われずに異端者は追い出される。自明の理だ。一人ぼっちで残された孤独感。それが僕にはたまらなく怖かった。
もう新しいチームを探すべきではないのか…?そう思えども、入りたい欲求。それが僕の心の中で渦巻いていた。
そしていつの間にかにまた新しいチームを探していた。エターナルで、部屋を見つけるかごとく。
次のチームは、対人戦でチーム合計レーティングランキングが上位に入るそこそこに有名なところ。
話には出ないが、協力プレイや、対人戦でたまにあたって、見ることも多かった。メンバー募集しているかどうか分からなかったが、上位称号を持っていたので、まぁ。大丈夫だろうと申請した。
少し経って、承認され、晴れてこのチームの一員となったのだ。ここには最強称号持ちの人も居て、対人戦強くなるには、適している場所。それに、沢山動画を貼っても誰かに咎められることはないだろう。
その後、掲示板に向かった。入ってそんなに経たないので、今の僕は何も言われてはいなかった。ただ、前のチームに入っていた僕の名前をあげて執拗に責め立てる。
どうしてバレたのか?フレンドを疑ったが、そんなことをする人はいないと確信があった。
矢張り、前に掲示板で貼ったIDが自分を悪循環へと陥らせているのかもしれない。
掲示板は相変わらず荒れていた。特に、yayoと似た名前の掲示板を運営するやよさんへの叩きがどんどんと激化している。
やり過ぎだとは思った。だが、近寄れない雰囲気が醸し出され、数度、批判者を非難する投稿しか出来ない。
それも恨みが強く、反発の波が僕の投稿を包み込みかき消されてしまった。僕の投稿が逆に自作自演だと罵られ、その運営者を悪い方へと負のスパイラルへと導いてしまったのだ。
僕は何も出来なかった。関係ないとは言え、自分と同じような境遇に、同情の念を抱きさえしたのだが───
それから、実体さえも叩く対象とし、誹謗中傷の荒らしが掲示板に吹き荒れたのだった───
普通のチーム
チームに戻ると、対戦を見た。大体の人は課金しているようで、ほとんどのキャラクターがレベルMAXになっていた。だが、最強称号持ちの人の動画は無かった。レーティングは高かったので、ひっそりと対人戦に勤しんでいるのだろう。
少し、勝っているところ、同じ称号持ちとの白熱したバトルを期待していたのだが…
対人戦は観戦するだけでも楽しい。熱中してからはそう思うようになった。
勲章を取った後も、ガチャのために最低限はやっていた。
今日も対戦すると、偶然チームの人とあたる。極たまに、知っているプレイヤーと当たることがあるので、案外狭いのだなと思うことがあった。
最強チームにいることもあり、僕のパーティでは、少しの抵抗しか出来なかった。
いや、接戦だったが、最後で課金の差がでたと言ったところだろう。
チームに戻ると、動画が貼られていた。さっきあたりましたねと、挨拶してきた。
僕は何も言えない。よりにもよって、負けたものを載せたのだからきまりが悪い。
ここでも新しい名前で、後ろに必ずチーム名をいれた。
ランキングを見ると、フレンドの人は居なくなっていたが、1つ前のチームで、名前が上がっていた人が1位になっていた。すぐに新しいところへ行ったようで、チーム名も変わっている。
チームランキングを確認すると、以前からずっと1位を取っていたチームを抜くところがでてきた。個人ランキング1位取っていた人。
そのチームが2位と差をつけて、1位に躍り出ていたのだ。前までは1~20位内にも、対戦で1度もあたりもしなかった。
この新興勢力の台頭(たいとう)が今後の対人戦にどのような影響を齎(もたら)すのか、とても見ものだった。
少々の楽しみを持ちながら、チームに戻る──
それから数日間は、エターナルへ行ったり、対人戦を数回やったりと楽しんでいた。
だが、いつも僕の心には掲示板があった。とても気になってしまうのだ。
自分の話題がそこで話されているのを思うと───
最後の掲示板?
対人戦限定チームだったが、僕は数日で飽きていた。対人戦よりも、エターナルが楽しい。そう実感するようになっていたからだ。
対人戦とは、他のプレイヤーとの協力がない。ただの1戦が1人の勝者と1人の1人の敗北者を生み出す。
勝てば自分だけは嬉しいが、負けた相手は劣等感を味わうこととなる。
1人が幸福で、1人が不幸。必ずその構図がうまれるのだ。
だが、協力プレイは違った。まわりのプレイに合わせて、プレイを選んでいく、皆の協力があればどんなキャラクターでも楽しむことが出来る。
1人欠けてはならないのだ。勝った(クリア)した時の喜びはフレンドや、一緒に勝った人と共有でき、独りよがりではない。
その後、僕は掲示板に向かった──
自分の欲求が止められなかった。
掲示板では、矢張り、自分の今の名前とチーム名が晒され叩かれている。
叩いてるプレイヤーを批判するが、自分が同一だとすぐにバレた。
今度は否定はせずに、辞めるようにと、自分のことに専念しろと言うが、流れはどんどんと勢いを増して止まることを知らない。
もうどうしようもない。そう思った僕は、掲示板を後にした。
そして、チームから抜けた。
すぐにこれからどうするかを考える。だが、どこのチームに行っても、晒されることは変わらないだろう。
そればかりか、掲示板の連中は自分が晒されることを嫌だと、行動で知られてしまってる。
これ以上動くべきではないのか…?
僕はそのままチームなしで放浪した──
最近はフレンドとも話さない。いつの間にか、よく話すかに♪さんもログインしなくなっていた。
掲示板では相変わらず自分のことを非難する声。
ここには僕の居場所はもう無い。
そう思った。
掲示板に一言自分のストレスを思い切りぶつけた。
すると、急に恐怖心が湧いてくる。
次の日、僕はオンラインゲームを辞めた。
あの投稿が自分ではなく他の誰かであればいい。
僕はそう思いながら、体を震わせ、何かみえない恐怖に心を奪われていた───
もう二度とやることはないだろうと───
苦痛と再起
舟は暗い海の中をずっと彷徨っていた。もう船体はボロボロで、もう今にも崩れてなくなってしまいそうな程に。
ようやくのところで、岸に戻ったが、その時にはもう…
舟は風に吹かれた。木片がちりじりになって空に舞っていく。
その中、あの頃、楽しい時間が懐古された。
そうだ。あの頃は───
あれからどのくらい経っただろうか?僕は無為に何度も同じ誤ちを繰り返しては、過去のことを後悔した。
そして、何の気まぐれか、元の場所に戻ってきていた。
既知のプレイヤーは殆ど抜けて新しい人が入ってで、もう、あの頃の面影はない。
エターナルも、新しい機能追加で、過疎化が進んでいる。
前はいつでも、1人は作っていた。最早、決まった時間にしか作ってるプレイヤーがいない。
昔の繋がりを求めた僕は、フィーリングチームを探した。
前までは、まだ新しいプレイヤーを増やすことを考えていないと言ったが、僕が辞めてから再びはじめるまで半年も経っている。
そろそろ大丈夫だろう…
前までは検索しても出なかったが、ようやっとチームを拝むことが出来た。
エターナル常連チームと言うことだけあり、知っているプレイヤーが沢山いる。
承認制だったので、取り敢えず、申請されるまで待つことにした───
次の日、何事もなくチームに加入する。
時のせいか、ところどころ常連の人でもログインしていなかった。
そして、その中には昔の残していたフレンドもいた。半年もログインしていなかったため、その人はフレンドからいなくなっていたが、あの後、次の月の僕と同じ称号を手に入れたようだ。
偶然、T boteチームにいて、フレンドだったが切ったプレイヤーと会う。ログインも丁度して、チャットにも顔を出している。
そういえば、あの時もそうだった───
そんな思い出に浸ると、僕が抜けたあと、T boteチームがどうなったか?それが無性に気になった。
会話の流れに割り込むようで、詰まるものがあったが、名指しでそれとなくきいてみた───
驚きと懐かしい人
返ってこないのではと不安に思っていると、彼のチャットが更新される。あの後、しけれさんがチームを解散したと言う。
僕がいない間に何があったのか?だが、それ以上聞くことはしなかった。
エターナルに向かうと、偶然部屋を作っている人がいた。称号は、僕と期間が違うが対人戦の強豪称号を持ち、人を待っている。
その部屋に入ると、すぐに解散された。そして、もう一度部屋を探すと、同じ人が作っていた。
この時間、他に誰も部屋を作っている人がいない。僕はその部屋にもう一度入るも、解散される。だが、諦めず何度も何度も部屋に入っては解散され、入っては解散されを繰り返した。
すると、時間を空けて、再び部屋が作られる。その人のプレイヤー名、そこには、3つのプレイヤー名が並ばれていた。
“s=スパゲティ=jpn”
それは全て自分が昔につけていた名前だ。何度も掲示板でその名前を出され、苦しめられてきた。
もしや、この人はサイキさんなのではないだろうか?
まだエターナルを続けている。変わらずここにあるものがあるのだ───
彼をみて、掲示板の事を思い出す。もしかしたら、荒らしが帰ってきたと吹聴しているのではと。
だが、その心配は無用のものとして消えていく。
あの時から、掲示板の投稿数が著しく激減していたのだ。
殆ど半年前そのままで、平和スレもあまり変わっていない。
荒らし晒しも無くなり、良くなったと思いきや、過疎で、異様に運営を皮肉った嘆きの鬱スレが人気。
こうなったのは、あそこからなのかも知れない───
僕はゲームに戻った。
僕が居ない間に、新しい機能が追加されている。それは、完全なやり込みゲーで、昔、エターナルばかりやっていたプレイヤー達がやる事がないないと言っていた全くの真逆。
しかし、不満は出るのだ。やることがなくても、あっても結局それに帰結する。
その悲しみを僕は知った──
数度そこへ潜る。しかし、レベルが高く、そこに出る報酬は一つも手に入らなかった──
寂しさと何も無い道
やり込み要素、それは増えたが、スタミナと言う面では殆ど変わっていなかった。数度プレイすると、もう出来なくなる。僕は、久しぶりに対人戦をやると、過去の栄光虚しく、一方的な対戦が展開された。
この戦況をどうするか、考えるも、抜けた時間と続々と増え続けるインフレキャラクターの差であの時の勝利、連勝が嘘のように感じられる。
パーティにも、勝てるパーティと勝てないパーティとがはっきり別れていた。
やっとのところで1番最高のランクに行くも、勝率は明らかに敗北の方が多い。
そこから先は、もう対戦する気が起きなかった。
完全にすることが無くなったのだ。エターナルにも人がいない。もう続ける理由もない。
僕は再び辞めることにした。今のチームは抜けて、違うところへ向かった。
それは、あの人のいるチーム。もう彼女には会えない。そんなことは分かっていた。
だが、いまでも忘れていなかった。この気持ちを───
今見ても名前は変わって、ログインしていなかった。あの後、彼女はどうなったのだろうか?
もう二度と会えないのだと思うと苦しさだけが心の中に残った。
そのチームで少し会話する。サポートキャラクターが気に入ったと言う理由で、承認してくれたらしい。
それもそうだ。今は前の名前とは全く違うし、ここでフレンドだったプレイヤーは全部切った。
前にIDを載せたことがあるが、そんなことは気にしていないだろう。
掲示板をただ単純に娯楽として使用しているから。
その後、考えるのをやめた。数日間やってみたが、昔と変わらない景色はもうない。
今は、がらっと変わってしまった風景が懐かしさを全て消してしまう。
僕はやめた後、掲示板によっていった。ここから全てがはじまったのだ。
忘れるため…なのかもしれない。
昨日までは荒れていなかったスレが1つだけ、穏便ではないものを見た。
昔、フレンドだったカニさんがアカウントを変えて荒らしていると。前に顔文字だったプレイヤーは、前に、僕とよく話していたカニさんだと───
僕は少し彼の擁護をすると、その場を離れた────
変わらない景色
それから半年の月日が経った。僕は少しの変化をしていた。違う自分願ったから。だが、それを拒んだ。自分はこうあるべきではないのだと思いながら。
変化の間中、ふと、あの頃を思い出した。
前は良かった。とても楽しい時間だったんだ。
そう思うと、僕はゲームに戻っていた。あの頃の面影はもうない。そればかりか、どんどんと違うものへと変化する。
戻った僕に行く場所はどこにもなかった。また半年空けていたため、チームから除名されている。戻ることも出来ない。
どうするか…?途方に暮れていた時、ふと、昔いたチームのことを思い出す。
掲示板でエターナル常連でもなく、叩かれていたプレイヤーがリーダーのチーム。
前は抜けることを言い、返信を待たずに去った。
名前を変えているからフレンドになった時気付かれるくらいで大丈夫だろう。
チーム募集の画面にいくと、前とチーム名が変わっていた。以前は、リーダーのオリフィスと言う自分の名前に準(なぞら)えて、フィス会としていたのだが、リバイバル会と昔の名前にしていた。
チーム名の通り、まさしくリバイバルだ。
その後、チームに何事もなく入る。だが、前のようなようこそなどの挨拶はなかった。
時間、それは昔は当然にしていたことでも、要らないものとして排除されてしまう。
フレンド申請もきていなかった。
僕はエターナルをプレイしたり、対人、その他のやり込み要素の合間にチャットを覗いた。
どうやら、掲示板などは辞めて、他の投稿サイトで活動しだしたようだ。
昔いたチームで、yayoさんなどもやっていた投稿サイト。独り言を呟いたり、自分と趣味のあう人と語り合ったりもできる。
僕は少しだけそこによってみた。すると、オリフィスさんの投稿を見た。
そこには、5人でaランククリアの画像と文字が。僕が上位者にも、エターナル常連者がいると言ったのを聞いてからかもしれない。
エターナル愛好者が増えること、とても嬉しかった。
その後、他のプレイヤーも調べていた。
強者と懐かしいプレイヤー
エターナルや、対人戦で有名なプレイヤー、それらを調べると必ず出てきた。文章を振り返って読んでみると、最強称号持ちでも普通の人
であることが分かった。
沢山プレイする中での弱音や、周りの同称号持ちプレイヤーとは、見合わないレベルだとの愚痴など綴(つづ)った。
読み終わると、エターナルへ向かう。
前と同じく過疎化は進んでいたが、1人や、2人はたまに作っているプレイヤーを見かけた。
今回も1人作ってる人がいたので、その部屋に入る。
パーティーはあまり僕の望んだものではなかったが、エターナルをやれること、それは、喜びだった──
人が集まって、あと一人まで集まる。早く来ないかと、画面に夢中になっていると、最後の1人がようやく入ってきた。
その名前、僕の知ってるプレイヤーだった。出発する前にすぐに調べられる情報を探す。
そこには、キャラクター最高レベルで、僕の持っているが、回が違う対人称号を付けていた──
彼は昔に無課金だと言っていたことがある。もしかしたら、人違いなのではないかと対戦中疑ったが、結局のところ、彼が本人かどうかの判断は出来なかったので、対戦終了時に、フレンド申請を送ってみることにした。
もし、フレンド登録が新規なら彼ではない。逆なら彼だ──
だが、その前に問題があった。フレンドになってくれない可能性だ。全くどうでもいいプレイヤーなら、絶対に承認してはくれない。
一応、昔に自分が作ったチームに彼を誘ったことがあるので、そこの元リーダーとコメント欄に書いた。
だが、知っているプレイヤーだとしても、よく思っていなければ、承認してくれない可能性がある。
不安に思いながらも、対戦終了後、フレンド申請し、承認されるのを待った。
時間が経ったからか、今いるチームは決まった人ばかりが話して、他の人は会話に参加出来ていないようにみえた。
このチームにきてまだ数日しかいないが、そろそろ新しいチームへ行こうか考えだす。もっと楽しいチームはないか───
フレンド
何も言わずにチームを抜け、エターナルへ向かうと、たまたまフリーさんがいた。昔からずっと変わらずで、出発するパーティーにあわせたキャラクターを選んで、毎回、考えられた技選択で、パーティーにいるととても頼もしい。
時間が経ってからか、キャラクターも最大レベルを数体もっていた。
勿論、自分は一体も持っていない。少し羨ましく思っていた───
それから数度エターナルに行くと、フリーさんとあう。僕はその合間に名前を変え、自分は昔にいた、フリーさんのフレンドだったと顕示した。
久しぶりに知っているプレイヤーとエターナルで会え、嬉しかったこともあり、もう一度フレンドになりたいと思うようになった。
10数度エターナルをやった後、僕はフレンド申請を送る。
そして、数度、承認されるか確認した。
その後も、何度もエターナルで会うが、承認されることはなかった───
次の日、フレンドリストを確認すると、人数が増えている。フリーさんかと思ったが、前に1回だけあって、申請しておいた朝昼さんだった。
彼のことを考えると、メリリンを思い出す。彼は、1番仲良くしてくれたプレイヤー。何も言わずに辞めてしまった。
今、彼はどうしてるのだろうか。僕はそれとなく朝昼さんに聞いてみた。
だが、もう繋がりはないようで、分からないとだけくる。
その後、キャラクターレベルMAXについて課金なのかたずねると、相変わらず無課金を続けていると言う。
当時からインフレは変わらなかったが、とうとう、廃課金にしかいけない領域へと、無課金を導いたのかと心の中で思った。
時間と言うもの、それは、過ぎるにつれ、どんどんと昔の風景を無かったように消し去ってゆく。そこには、ただ1つの悲しさが残るだけだ。
エターナルでは、フリーさんがまた部屋を作っていた。僕はすぐ様部屋に入る。
そして、昨日と同じく名前を変えるが、全く申請する様子もない。ただ、アイコンには答えてくれる。
その時、僕は自分となるのが嫌なのだと思った、嫌われているのだと思った───
承認と偶然
それから僕は、ネガティブな事で名前を埋めた。彼はエターナルで1番影響力がある。だから、彼に嫌われてしまえば、僕にエターナルでの居場所はない。部屋を作っても入ってこない、部屋に入ったら解散される始末で、自分の好きなエターナルが出来ないのだ。
僕はエターナル1の嫌われ者と書いて、部屋を作った。
それに彼が入ってきて、いつも通り出発した───
終わった後、フレンド承認されていることに気がつく。
そして、挨拶した。
返信はすぐにきて、承認しなかった理由について言う。
それは、昔、自分がしたことについてだった。
心の中で謝罪しながらも、もう1度フレンドに慣れた事がとても嬉しかった。
それからも、エターナルで会った日は会話する。殆ど人がいない日は、2人でクリアした。
全滅したことも少なく無かったが、それでも楽しかった。
ある日、僕は、何の気まぐれか掲示板に向かう。あの日から、ここも変わってしまった。
過去は良かったと、今のことを痛烈に批判する。オワコンだと揶揄するものもあった。
その真っ暗な闇の中で、ぽっとマッチの火の光が灯った。
それはとても小さく今にも消えそうだ。僕はそっとその光の方へ近寄る。
懐かしい光、あれ程までに光輝いていた彼は、もう光を失っていた。
だが、もう一度、何かを求めてやってきたのだ。彼は、昔と同じように掲示板で自分のIDを載せて、もう1回はじめた、なってくれる人がいるのなら、フレンド申請して欲しいと言った。
僕はすぐにフレンド申請を送る。まだやりはじめたばかりなので、フレンドは1人もいないようだった。
次の日、承認されると、手紙が送られてくる。僕は自分のことは何も言わずに承認に対して感謝し、挨拶をかえした。
最近は、エターナルするプレイヤーがいない時、僕がいない頃に実装されたやり込みゲーをやっている。最高レベルにすると、いろいろなところで使える万能キャラ。そのためには、100体集めなければならない。
1回入るにつき、1体入るか入らないか、道のりはとても長く、決められたキャラクターしか使えないが、必要なものは少ないので、何回でも出来る。
期間は比較的長いので、その間に何回出来るかが勝負だ。