2022-01-01から1年間の記事一覧

1話物語⑩

秋の日の夜この寂しい夜に私は1人きりだ。外ではコオロギがないて、霜の振る寒い晩であるのに、誰もいないこの家の中で1人で寝るのだろうか。私はそう思いながら、むしろを下にひいて、横になった。片袖を敷いて、私はただ、寂しさが募っていた。こんなに外…

1話物語⑨

鳥の声と月それは私が散歩している時のこと。鳥の声がとてもうっすらときこえてきた気がしたので、その方角を見てみた。すると、その姿は無かった。私の経験から考えるとあれは、ほととぎすの鳴き声だろう。しかし、あたりは、すっかりと朝の明るさを失い、…

1話物語⑧

美しい夕方今日は前に自分の家のかわりとして作った宿に泊まる。仮だったため、粗末なものとなっている。ススキに似た植物を屋根に。雑なものとなったが、なんとか完成した。辺りを見回すと、もう日が暮れている。今日は自然の美しいものが見れるかもしれな…

1話物語⑦

綺麗な花昔、都に咲いた花は、こうして引っ越した今でも変わらず綺麗に咲いている。美しい花達が一面を彩らせ、春のおとずれを感じさせる。なんといい景色なのだろう。いずれ散ってしまう花達だが、この一瞬をとても喜びたい。この時が幸せであるのだから。…

1話物語⑥

この気持ち私はあなたのことを思っている。口に出して、何度言ったことだろう。しかし、伝わらない。この大きな気持ちは。燃えるような思い、あなたのことを考えて、このあつくなった心を一度の言葉で語り尽くすことはできないでしょう。簡単な言葉であって…

1話物語⑤

友達になりたい思いずっと近くに居た人。だけど、関係は何も無く、ただそばに居るだけのその人は、なんだか私の心に残り続けていた。そうして、誰にも分からないよう口に出さずにおいたその感情が、何故か、周りのみんなに広まっていった。その人と友達にな…

1話物語④

あの雪私は朝早く目を覚ました。太陽が眩しく輝いている。昨日の地に降り注いでいた雪はなくなり、それが降り積もる。すると、ふと、私の目にうっすらと光が差し込んだ。それは近くの里の方から見えた。あれは有明の月か。私はそっと目を細めて、そこをじっ…

1話物語③

月のぼる夜に今日、私は、憧れの人を待っている。あの人は女性の中で、1番輝いてる人で、影で多くの女性が憧れ、とても慕っている。私もあの方をお慕い、おそばに居たいと思ってます。今日、「今すぐにも行く」とあの人は言った。私は喜びのあまり、この9月…

1話物語②

妻への伝言男は君主である王様の命に従わなかった。色々なものを取り入れるために、海外へ勉強に出る旅の途中のこと。船に乗ろうとする最中、男はどうしてもこの船が信用ならず、乗らないと決め、王様の言いつけを無視した。それに、ご立腹の王様は、彼に流…

1話物語①

あなたと私の別れ「これから、旅に出ようと思います。」私はそう言って、大切な人に別れを告げた。あの人はただ、何も言わずに私を見送る。道中呟いた「あの人は私のことを信じている。だからこそ、何も言わずに見送ってくれた。」その優しさを思うと、私の…

ポジとネガ(メモ)

登場人物ポジ→ポジティブな女の子、ネガの双子で彼のことが好きネガ→ネガティブな男の子、ポジのことが好きいちご(うさぎ)→音楽コネサンス(猿)→物語を書くしげ(ナマケモノ)→長老すみれ(猫)→料理だいち(もぐら)→警備員君がいるから俺は自分を保っていられる。…

ポジとネガ

絶望と希望に満ち溢れた世界「この世界には多くの人が住んでいる。」その物語のはじまりはこうでした。2人の子供がそれを見て、話します。「ネガ!とってもドキドキしない?」女の子は胸をときめかせて、男の子にそう言いました。「そんな事ないよ、ポジ。世…

世界の全てメモ

無限正解の理論もし、その言葉が違うものだったら…例えば、1が20であっても良かった。はじまりが20だとしてもなんの問題もない。加木(かぎ)、井知(いち)→同級生(あおし、真子)最近、うっかりが多いって相談して、うとっとかとりのどれかを無くせばいいって言…

世界の全て⑯

2人の唯一⑤Nくん…? Sくんはそう言って、驚いていました。居なくなってしまったと考えていたからです。でも、よく見てみるとそこに居たのはNくんではなく、Iくんでした。そして、Iくんは、Kくんの前に立って、平等がいいよ!と言いました。でも、それじゃあ…

世界の全て⑮

知識「その前に私の考えを言わせて欲しい」私はそう言って、深呼吸した。「考え?まぁ、いいでしょう。」正二さん達はそう言い、耳をかたむける。私の頭の中には、辛い過去が現れてくる。しかし、その中で、おじさんが後ろに現れて「君なら大丈夫。」と優し…

世界の全て⑭

話し合い①私はその紙をまたポケットにしまった。これからどうするか。最早、そんなことを考えてる余裕もない。私は思い切って言った。「加木さんの考えに偏りがあるのなら、絶対的な何かを作るということには偏りがあるのではないか。」同一はそれに答える「絶…

世界の全て⑬

未完の思想②私には思想がある。偉人、天才というものについてが多くを占めるが、それを肯定し、逆に否定もしている。何故、その両方の感情が共存しているか、それについて語っていこう。偉人と言えば、多くの業績を残してきたとても偉大な人物のことを指す。…

世界の全て⑫

魔法この世界には魔法が存在する。そんなことは馬鹿らしいことだと言われるかもしれない。だが、僕は、確実にその存在を身をもって体感したのである。あれは去年の誕生日の頃だった。周りの人達は、私の誕生日を盛大に祝い、私の心もとても踊り、喜びが体の…

世界の全て⑪

続き私は外に出ると、あの本屋に向かった。そこに理由はない。つくと、あのコーナーに行って、本多さんの本を見た。よく見てみると、いくつか名前が書いてあって、占いにハマった男の物語の作者は赤野と。前の神のお告げが聞こえると言う人だ。あの後、どう…

世界の全て⑩

気まぐれあれから本多さんは家から姿を見せていない。加木さんは「すぐに戻ってくる」と言っていたが、それを言ってからもう1週間も立っている。彼女に何があったのだろうか?私はその事が頭から離れなかった。きっと、宗多さんが絡んでいるんだろう。私は深く…

世界の全て⑨

過去③それから、希望くんや、ゆういちくんに、集多さん達が関わることは少なくなったの。でも、それがきっかけで、そんなに多くは2人に関われなくなった。その事について、希望くんが私に言ったの「最近、れんかちゃん、よく集多と関わってるね!あいつもい…

世界の全て⑧

神のお告げ彼の後をついて行くと、加木さんと合流する。経緯を説明し、彼が足を止めるまで3人でついて行った。─────あおしさんが、歩いていると、向こうの道路から右に、3つ通り過ぎる影を見た。それにチラリとみると、真子さんの姿が見える。そして、井知の…

世界の全て⑦

すれ違い今日はどこかに行く用事もない。私は家の中でのんびりと過ごしていた。今日は誰かに邪魔されることなく1人の時間を堪能出来る。そう思っていると、チャイムが鳴った。外に出てみると、居たのは、真子さんだった。「今日は何の用?」私がそう言うと、…

世界の全て⑥

世界の全て数字ヒーロー①今日もこの世界のどこかで差別が行われている。そんな時、決まってあらわれる男が居た。人は彼のことを「ナンバーマン」と呼ぶ。───────二人の男が、マンションの前で話をしていた。「そういえば、こんな話知ってますか?」「なんで…

世界の全て⑤

淡いものあの人はいつも僕の手のひらから、雫がすり抜け落ちてしまうように、どこかへ居なくなってしまう。これで何回目だろうか。僕は何度も君を求めた。ずっと一緒に居たい…。そう思って、手を大きく伸ばしても、心の弱さから知らず知らずのうちに傷付けて…

世界の全て④

君へ僕は心が崩れる思いだった。これで何回目だろう?僕は過ちを何度も繰り返してきた。君と一緒に居たい。その思いがいつもからまわって、相手に背負わせてしまう。今回もそうだった。消えてしまえば、もう二度と会えない。それが強く君を束縛する。いつも…

世界の全て③

占いと葛藤皆さんは、占いについてどう思いになられるだろうか?占いなんてインチキだ、騙されている、現実をみろと思う人も多く居るだろう。僕、赤野誠二は、その狭間で葛藤していた。無料の占いを利用し、やるべき事へのモチベーションで、自分をコントロ…

世界の全て②

私がそれを望むから①私たちの生きる意味はなんでしょうか?私たちは、なんのために頑張って、なんのために苦しんで、なんのために消えていくのでしょうか?その答えはどこかにあるのでしょうか…?これは、山に住む少女のお話と、ある2人のひと夏のできごとで…