夢、それは儚く消えてしまうもの。
ちゃんと掴んでいないと、不意にポロッと落ちてしまい落胆の未来へと続く。
1つの目標としてノルマをかした。そして、今から抜け出したい、変わりたい。
こうすれば絶対に変われる。僕はその不確かなものに縋り、未来を願った。
その望みに到達するため、1つの娯楽を利用し始めた
それが占いだ。
希望に満ち溢れたような言葉で自らの未来を映し出し、行動を掻き立てた。
その一言一言が、運命、自らの今後への期待を感じさせる。
自分はまだやれるのだと、胸を膨らませた。
しかし、昔から占いに関しては否定的な考えを多く耳にしていた。
それは、占いで騙されるだの、当たらないだのなど。
僕は考えていた。
占いは当たるか分からないのは当然のこと。
だが、今の自分にとっては占いは、とても都合がいい。
僕は自信がない。不安や恐怖などで苦しくなったり、興味のないことだとすぐに続かなくなってしまう。
なので、これを利用することにより希望をもたせ、続ける理由にしよう。
これは信じている訳ではない。利用しているだけだ。
─────
そこからほぼ毎日通うと、さながら自分のことを言ってるかのような、1文1文が更に希望に胸が膨らんだ。
いつしかそれは、本当におこるのではないかと、心の中で思うようにと変わっていった。
そして、ラッキーとされる月にかわる。
だが、何も起こらなかった。僕は落胆した心を持ちながら、本当は信じていなかったからいいと心の中で強がっていた。
どこかそうでないと分かっていながら。
そこからも辞めずに直直見続けた。何もないものは無視し、自分をとても奮わせてくれるそれを望んで。
だが、それだけでは満たされなかった。
自分のことをもっと言ってくれと求めるようになった。自分の未来が知りたいと、こんな暗闇の世界は嫌だと。
未来を怯えていた。どうせ不幸になるんだと希望が持てずに居た僕の手を掴んで起き上がらせてくれたそれをもう一度手に入れたいと。
あの欲求をもう一度…。
そこには、悪い言葉といい言葉が混ざって書かれていた。
いいものは一つだけだった。
一人ぼっちだの、天に見放されるだの書かれている。
僕は怒った。
占いなんて当たらないと心の中で思った。
しかし、心当たりがあるものも確かだ。
僕は怖くなった。これが当たっていれば、自分は不幸になるしかないのか?
それが本当だとすれば、運命には抗うことができないのか?と。
心の中で否定しながらも、その思いがあったのも事実。
僕はそれを辞めて、他の占いへ向かう。
そこでは、危険なもの、それをプンプンと匂わせるものがあった。
僕は渇望していたので、それを掴んだ。
しかし、どれも駄目だった。
もしかしたら、と思わせるものも多くあったが、何もなかった。
欲求は満たされない。
そして、いつしか、占いを辞めていた。
ある日のこと、僕は、話をしてると、偶然の恐怖に出会った
そこでは、自分の言ったこと、自分の思想がコピーされているかのように、話されていたのだ。
怖かった。
偶然などではない。自分は反面教師的立ち位置に居る。
だから、真似をしても、不幸になるだけなのだ。
その後も、何かスピリチュアル的で、僕が1度見ると、知るものが姿を現し、何か変えた直後に偶然みると言った事が数度起こった。
占いの弊害、それは、偶然起こった事でも、占い思考になり、これはあれが原因だと考えてしまうことだった。
ただ、いい事もある。暗闇しか無かった僕の世界に一つの明かりをくれた。
夢は途絶えてしまったが、明日への渇望が復活したのだ。
だが、また新しい明日へと、僕は歩みだそう
────
夢はいつも儚く消えてしまう。
しかし、どんな時でも、ふんわりとした雲は現れ続ける。
消えてもまた現れる。
時に散らばった雲達は1つと変わる。
世界はどんな時でも明るいのだから────