<h3>選手権!?</h3>
ある日、私はどるさんに呼ばれて学校にいきました。
向かう途中のこと。
「僕も一緒に来ていいの?」
こうよは首をかしげて聞きます。
「うん。どるさんは誰を連れてきても大丈夫って。参加するのは私だけど!」
「分かった。ありがとう。」
「でも、何をするんだろう‥?」
体育館に到着しました。
中では‥
沢山の女の子がとても綺麗なドレスを来て待ってました。
そして、特に派手なのはどるさんです。
後ろを見ると、複雑に髪が結んでありました。
私を見て、どるさんは来ます。
「あなたも来てくださったのですね。」
「はい。皆さんお綺麗ですね‥!私は場違いだったかも‥」
「そんなことはありませんわ。まだお姫様が決まってないですもの。」
そして、続けて周りをぐるーっと見て言った。
「皆さん集まりましたね。これから、私とお姫様になる人を決めたいと思います。」
「今日はこうして、ダンスパーティーの会場を借りれました。あとで皆さんで踊りましょう。」
周りから、嬉しそうな話し声が聞こえてくる。
私は後ろで見てた、こうよの方を。
優しく微笑んだ。
「では、お姫様を決める方法ですが。」
すると、みんな話すのをやめて、どるさんの方に。
「私の髪の結び目をほどいた人。その人がお姫様です。」
順番は、私からでした。
どるさんの後ろに立つ。
私はふとこうよの方を見ます。
なんだか、彼をみてると、応援されてるような気持ちになりました。
私は頑張ろうって心の中で思います。
すると、思ったより、簡単にほどけました。
どるさんは私に向き「あなたがお姫様‥。」と見つめます。
「ありがとうございます!」
周りに居た他の女の子達は残念そうにしてましたが、「仕方ないよ‥」と言います。
「私なんかでいいんでしょうか‥?」
「もちろんです。もうあなたがお姫様でないと‥。」
それから、みんなでダンスパーティーを開きました。
私はどるさんと踊って、こうよはみんなを見てたのでした
そして、それが終わって、こうよの元に行きます。
「またせちゃってごめんね‥。」
「ううん。とっても楽しかったよ!」
「ありがとう。でも、もうお姫様なのかと思ってたけど‥。お姫様選手権みたいなのもあったんだ‥。」
こうよは頷いたり、ただ、私の話を聞いてくれました────────
<h3>思考</h3>
「せとうくん。」
くらやくんが彼の名前を呼んだ。こうして、たまに、二人はお話する。
「この世界って何でできてると思う?」
「どういうこと?」
「一つのものでできてたら。僕が考えてるのは暗黒だよ。」
「なるほど。僕は色々あってもいいと思うんだ。」
「色々?一つに決めて欲しいな。」
「じゃあ、ここでは、“火”としておくね。」
「火か‥。」
「特にどんなものかは考えてないんだけどね‥。」
「そっか。違う話しようか。」
「うん。分かった。」
くらやくんは何も話さなそうだったので、こうよのほうが言った。
「川の話でこんなものがある。流れてる川、そこに入った。」
「だけど、もし、違う日に来たら、同じ川に入ってることになるのだろうか?」
「流れてるから、前にあったその水は他の場所に移動して、同じ場所で同じ水の中には入れないってこと。」
「うん。」
「結局、水は全部同じだから、入ってることになるんじゃないかな。」
「そうかもね。」
「僕からもいくつか。」
「うん、いいよ。」
「二人の人がのってる船が難破した。生き残るためには一つだけある板につかまるしかない。」
「その板を使えるのは一人だけ。そして、罰せられないとしたら君はどうする?」
「僕とその人だけなら、その人を優先させたいな。」
「君らしいな‥。」
「じゃあ、これはどうかな。トロリー問題。」
「分からない‥。」
「少しひどかったかな。でも、人なんて信じない方がいい。」
「そういう状況になったら、自分のことを大事にして欲しい。」
彼は少し困った表情で何も答えなかった。
「君のメモ帳の中に、マキャヴェリズムってあったじゃないか。」
「人は特定の条件下におかれたら平気で非道徳的になる。」
「そうかもしれないね‥。でも、逆に、特定の条件下だったら、どんな人でも優しくなれると思うんだ。」
「やっぱり、僕とは真逆なんだな‥。」
「わかったよ。ただ、自分は大事にして欲しい。」
「気遣いありがとう。」
くらやくんはこうよの前を去っていきます。
<h3>慣用句、ことわざっ!</h3>
あの日から長い月日が過ぎた。
僕の頭の中にあのときのことが浮かんでくる‥。
友達と話していたときのこと。
「~くんって、目から鼻に抜ける~。」
最後まで聞かなかったが、僕は疑問に思った。
目から鼻に抜けるって何だろう?
僕は思いついて言った。
「風だ!」
「え、どうしたの?」
「目から鼻に抜けるもの。つまりクイズでしょ?」
「ははは。そういう慣用句があるんだよ。」
僕は顔を赤くする。
あのとき、僕は“慣用句”というものを殆ど知らなかった。
しかし、今は違う。
慣用句を沢山調べ、ことわざ、四字熟語までもチェックした。
これなら大丈夫。
僕は早速、友達の元に行った。
「久しぶり。」
そうあのときの恥ずかしさから、関われなくなっていた。
「久しぶり。前はごめんね。」
「いや、もう大丈夫。慣用句、ことわざ沢山覚えてきたから。」
「おぉ。じゃあ、問題出していい?」
「あぁ、もちろん。」
「上手な人でも、失敗することがあるということわざは?」
「それね。天狗の飛び損ないでしょ。」
友達は無表情。
「何それ。」
「その意味があることわざでしょ。」
「まぁ、いいや。じゃあ、もう一つ問題だすね。」
「よーし!頑張る!」
「価値のわからないものに与えても無意味であるということわざは?」
「うさぎに祭文!」
「知らない。」
「その意味があることわざだよ。」
「聞いたこともないよ。」
「慣用句なら大丈夫!」
「出すの難しいからごめん。」
僕は膝をついた。
求めている答えじゃなかったのか‥。
「あの明眸皓歯を浮かべた時間はなんだったんだ‥。」
「知らないよ。」
「実際に、屋根にとまったカラスが恋しくなったあの時間も‥。」
「好きな人できたの?」
「うん。少し前にね。」
「誰?」
「きみこさんっていう女性だった‥。」
「へー。どこが好きになったの?」
「君子(くんし)って漢字で書くと思ったからかな。」
「そこだけで?しかも、理由が分からない。」
「馴染み深い言葉だったんだけどな‥。」
「意味なくないでしょ。」
「通じなければ意味ない!」
「意気消沈‥。」
そう言って僕は倒れた。
「その四字熟語知ってる。」
今頃!そう思ってがっくりした。
<h3>信じる</h3>
ある日、私は朝向かう途中に聞いた。
「こうよはどうして希望を与えようとするの?」
「小さい時の事もあるし、ホーソン効果って知ってるかな?」
「ホーソン効果?」
「注目をあびて、その人自身がそれにこたえようと努力することでいい結果がもたらされるって言うものなんだ。」
「そういうのがあるんだ。」
「うん。そして、ピグマリオン効果。ゴーレム効果の反対でね。」
「これも他人から期待を受けることで、その期待にそった成果を出せるってものなんだ。」
「なるほど‥。メモ帳にあったの?」
「そうだよ!」
「色々なものがのってるんだね。」
「うん。色々のってる。」
「僕はこれを使って、みんなを後押ししたい。どんなことでも必ず希望がある。」
「悲しいことがあったとしても、必ずいいこともあるから‥。」
今日もいつもと変わらないこうよ‥。
朝から嬉しい気持ちになった。
学校に行くと、どるさんに会う。
「せらさん。」
「あ、どるさん。」
「この前はありがとうね。」
「いえいえ、こちらこそ。」
「そちらの方は前にも来てた方ですね。」
「はい。彼は幼馴染のこうよです。」
「せらさんにお世話になってます。」
「こちらこそ。」
そう言って二人は頭を下げた。
「せらさん、今度二人で話しましょうね。」
「はい。」
最近、自然と、友達が増えた。
こうよと一緒に居るからかな‥?
「どうしたの?」
「なんでもない。」
教室に入ると、ゆうほちゃんと、せんえちゃんが私の元に来た。
「わ、二人とも!」
その時、ふと思って、こうよは‥?と探した。
すると、彼は手をまたねとふると、自分の席に向かう。
なんでだろう‥。
とても長く一緒に居たからかも‥。
あなたならきっと大丈夫って信じてるって、言われてる気持ちなるんだ。
彼はいつもそうだったから‥。
ゆうほちゃんは言う。
「ねぇねぇ、せらちゃん!せんえちゃん楽しい人!」
「二人とも仲良くなったの。」
「うんっ。」
二人は手を繋ぐ。
「せんえちゃん占いが好きなんでしょ!」
「うん!」
「だけど、せらちゃんにしかって。」
「そうだったよね‥。でも、本当に仲良くなった人にはいいと思うの!」
─────────
<h3>考えること</h3>
皆さんはヘンペルのカラスを知っているだろうか。
僕は少し前まで勘違いをしていた。
すべてのカラスが黒いことを調べなくても分かる。
つまり、当たり前とされることについて言われるものだと思っていた。
しかし、流れ的には、カラス自身を調べずにカラスが黒くないことを証明できるという矛盾について言われるものだった。
それから、シーシュポスの岩のように徒労を繰り返すのは勘弁である。
そうして、考えている内に、公園についた。
おやおや、歩いてる内に、ここにつくとは‥。
しかし、そこは、少し様子がおかしかった。
子供達は遊具をすることなく、一人の男の話を聞いている。
いいや、詳しく言えば話し合っている。
それから少しして、その男は子供達と別れた。
何故か、僕は無性にその男が気になった。
「やぁ。」
「こんにちは。」
「子供達と何を話してたんですか?」
「みんなの夢とかを聞いてたんです。」
「あなたも話してましたよね。」
「はい、みんなが進めるようにって思って。」
「何を言ったんですか?」
「いつも希望はあるって。」
「そうですか。」
僕は無表情になる。
「ビュリタンのろばを知ってますか?」
「知ってます。」
「それについてどう思いますか?」
「もし、そうなるなら、その草を一緒のところに集めたい。」
「本当に優しくできるのは、そばに居る人だと思うから。」
それについてそれ以上なにも言えなくなった。
「では、否定について。これは悪いものだと思います。」
「そうなんですか。」
「はい、そもそも、否定する必要はないんです。自分が正しいと見せつけたいから‥」
途中、男の目を見た。
とても真剣に僕の話を聞いている。
「いや、なんでもありません。」
「そうなんですか。分かりました。さっきの話、色々考えてますね。」
「そうでもないですよ。」
僕はその後、家に帰った。
その途中思う。
時々、こうして、暴走する。
考えを持つとき、相手に話したくなる。
この欲求は時に害だ。
これから気を付けていきたいものだ。
しかし、あの男は何だったんだろうか?
だが、もう関係ない。至福の時間を、ひっそり続けていこう。
<h3>誰のせい?</h3>
僕がうまれた頃、島は悪い状況になっていた。
色々な宗教があって、いがみあってる。
入ってないひとも多い。だけど、その中でも問題はいくつもある。
特に、悲しいことが、何度も起こっているという事実。
何度も見てきたし、実際に僕の身にも降り掛かってきた。
更には凄い人が怖い印象もある。
もし、そういう人が一番になって、もっと嫌な世界になってしまったらどうしよう‥。
もしくは、もう今がそれかもしれない‥?
そして、いつも行き着く先はこれだった。
もし、そうなったら、この世界は誰のせい‥?
すべて自分のせいだ‥。
ハインリッヒの法則ではないかもだが、僕がすべてのきっかけを作ってしまったのかもしれない‥。
パウリ効果、僕の場合、それは人間や、この世界全体にまで及ぶものなのではないか‥。
自分があの時しなければ‥。
嫌な世界になった‥。いつもそう思ってる。
年齢を重ねるにつれて、そう思うことが増えた。
そして、何かをすることで、そのことから目をそらす。
どうやっても、事実は変わらないのに‥。
僕は外を歩いていた。
すると、一人が、沢山の人の前で話していた。
「どんな時にも、いつだって希望はある!」
その人の前から人が去っていくと、僕は自然と彼のことが気になった。
そして、話しかける。
「あなたはなんであんなことを言うんですか?」
「僕は人に希望を与えるために生まれてきたから。」
「本当にそうなるか分からない。もし、失敗したら、その人を傷付けるかもしれない。」
続けて僕は言った。
「僕はなんてことを言ってしまったんだろう‥僕のせいでいい人が‥。」
「大丈夫だよ。」
「君の言ったこと、確かにそうかもしれない‥。」
「心が求めるんだ。皆の、理想の未来を。どんな時であってもいつも希望はある。」
「だからこそ、僕は希望を与えたい。」
「そうなんですね‥。」
「あなたには、今、未来、こうなったらいいなってことはありますか?」
「えっと‥。僕もみんなが理想の未来を得られることが‥。」
「そうですか。」
彼は穏やかに笑った。
僕は心の中で、こんな人も居るのか‥と思った。
<h3>最高の人</h3>
僕はこの世界で最高の人間。
自分より優れている人なんていないと思っている。
家で留守番中思っていた。
そして、「ふははは。」と笑う。
そうしたら、親が帰ってきた。
僕は縮こまった。
それから家を出る。
やっぱり、一人は最高だな。
そう思い、歩いてる途中に小銭が落ちていた。
周りには人が居ない、僕は目をそらした。
そして思う。ごめんなさい。
今度はすれ違った人に挨拶されてしまった。
ぼくは、特性、人見知りを発動した。
なにもかえせない。
自分はなんてことをしてるんだろう。
一人で悲しくなった。
そして、数分経って‥
僕は何て凄いんだろう。
あらためて考えてみると、自分は凄すぎる。
一言で表すとエピステーメー‥?
その言葉の意味はわからないが、パラダイムシフトを起こしてしまう凄い人間に違いない。
最早、有名になって凄い毎日をおくって、世界中から賞賛の声をもらいまくる。
そんなに凄いんだ。
ポケットに手を入れようとした。
その瞬間、財布を落としてしまう。
「あ‥。」と思って、それを拾おうとすると、近くにいた女性がそれを手に。
そして、僕の方へ来て「落としましたよ。」と微笑む。
僕は目をそらしながら、「ありがとう」と言った。
そして、直後、うまく言えただろうか‥。
悪く見えてなかっただろうか。と沢山不安がおそってきた。
まるで、快晴だった世界に、急に黒い雲で一面おおわれたかのように。
そのまま歩いてると、一人とすれ違った。
何故か、僕はその人に話しかけた。
「あの‥。」
「はい、どうしましたか?」
彼は優しく笑う。
自然と口が開いていた。
「相手に悪いことをしてしまったら、何を考えていますか?」
「相手にいい事が起こること。それを望んでますよ。」
「そうですか‥。」
僕はそのままその人と別れた。
そして、心の中で思う。
そういう考えもあるのか…。
自分は全く考えてなかったな…。
でも、これを知ったのならもしかしたら…。
誰かに話して凄い有名人になるかもしれない。
それから男はそのことは誰も言わず、悲しい気分と嬉しい気分を繰り返したのだった。
<h3>演じます!</h3>
今日はどるさんの家でお話!と、思ったけど…。
「テイクワンいきますよ!」
「はい!」
どるさんは言います。
「目を、覚したらそこは…。白黒の家の中でした。」
「私は何不自由なく、その空間で暮らしていました。」
「そして…。」
「ある日、外に出ることにしました。」
どるさんはドアを開ける。
「すると…」
「なんて…美しい世界なの…。」
「私の目から涙が溢れてきました…。」
「それから、はじめにあった人。それがせらさんだったのです。」
私は少し慌ててどるさんの前に移動する。
「感動しました。運命の出会いですね…。一緒にお姫様になりましょう。」
「はい、喜んで!」
──────
「せらさんありがとうございます。でも、もう少し変えてチャレンジしたいので…。」
「はい、しますよ!」
「ありがとうございます!テイクツーはドアを開けるところからはじめますね。」
「了解です!」
私はドアの外に出て待っていた。
すると、どるさんが開けて言います。
「まぁ…目がおかしくなりそう…。」
片手で目をおおいます。
「そこのお方、助けてくださらない?」
「はい!」
私はどるさんの手を引いて部屋につれて行きました。
「あなたはもしかしたら、私の運命の人…?こんなに優しくされたのはうまれてはじめてです。」
「そうかもしれません…」
私とどるさんは両手をとって見つめ合った。
──────
「とても良かったです。」
「ありがとうございます!」
私は微笑む。
「でも、最後に一回だけお願いします。」
「分かりました。」
「テイクスリーです!」
私は前と同じようにドアの前で待っていました。
そうして、すぐにドアがひらきます。
どるさんは私を見たあと、右、左を見て「まぁ。」と驚いてました。
「どうかされたんですか?」
「こんな世界があったなんて、驚きで‥。白と黒しか知らなかったんですもの‥」
「そうだったんですか。」
「そして、はじめて、私以外の人と出会いました。これは何かの運命かもしれませんね。」
「そうかもですね。」
私と、どるさんは手を取り合います
──────
「今日はありがとうね。」
「いえいえ、どるさんの方こそ、ありがとうございます。楽しかったです。」
楽しい一日だったのでした。
<h3>偉大なる話し合い</h3>
僕は凄い誰もが驚く天才的な話し合いができる。
最早、凄すぎて、相手は考えることを辞めて逃げ出してしまうだろう。
僕は無敗を誇るのだ。
今日も辻討論を繰り広げよう。
僕は前から来た人に声をかけた。
「こんにちは。」
「こんにちは。」
「一ついいですか?」
「はい、何でしょう?」
「この星の周りをティーポットが回っているとおもうんです。」
「そうですか。面白いことを言いますね。」
「あなたはどう思いますか?」
「見たことがないので分かりません。」
「そうですか。」
そして、話は終わった。
僕はやったと握りこぶしを作る。
話し合いせずに僕は勝利を掴んだのだ。これは有名な、戦わずして勝つ‥。
僕は、はっはっはー!と心の中で思った。
今日もとても調子がいいみたいだ。
そして、前を見てみると、また誰かがやってきた。
よーし、もう1回やってやる!
そう思いながら、その人の前に。
「良ければ話しませんか。」
「是非!」
「あなたは悪魔はこの世に存在すると思いますか?」
「分かりません。」
「そうですか。」
僕は心の中で思った。
僕の勝ちだ!今日は全勝!
しかし、男は、とどまって僕を見る。
「ちなみにどうしてそう思うんですか?」
「悪魔はいます!何故なら、人には寿命があるからです!」
僕は思うままにその男に語った。
彼は何も言わず、どこか真剣に話を聞いている。
そして、その表情はどこか優しく何もかもを受け止めるような‥。
僕は話すのを辞め、聞いた。
「神様はいると思いますか?」
「いるかも知れない。」
「どうしてそう思うんですか?」
「分からない…。だけど、幸せな瞬間が沢山あるからかな。」
悪魔は居るか分からない。そう言ってたのに、神様は何故‥?
疑問が沢山わいてきた。
しかし‥。
「話させてくれて、話を聞かせてくれてありがとうございます。」
「こちらこそ。」
僕は家に帰った。
その途中、考える。
僕は話し合いに、勝つことが重要だと思っていた。
けれども、疑問をどうしてだろうと考える。
そして、その時間も楽しいことに気が付いた。
これからまた、色々考えていきたい。
<h3>陰謀論</h3>
最近、僕の学校におかしなやつが多い。
特に、にせい。彼は周りの生徒、先生構わず話しかけてはわざと怒らせている。
集団による少数のイジメも横行しているし‥。
これは何が原因なんだ‥。
そして、僕は全てを悟った。
それから、すぐ、行動にうつす。
「クラスのみんな聞いてくれ。」
「どうしたの?」
数人はそう言い驚いている。
「この学校は、今、悪い状況にある。そして、僕はその原因をすべて知っている。」
「悪い状況って何‥。」
「同じクラスに周りを怒らせてるやつがいるだろ?」
一人が言う。
「もしかして、にせいくんのこと?今日は休みみたいだけど。」
「それは好都合だ。彼は実は操られているんだ。」
「え、どういうこと?」
気になったのか、僕の周りに集まってきた。
「海の中に、沢山の袋がある。その中にはランダムに紙が書いてあって。」
「ちょっとまって。沢山の袋って?そんなのあったら誰か気付くんじゃないの?」
「深海にあったら気付かない。調べることができないんだから。」
「確かにそうだね‥。」
「続きを話すよ。」
「深海には集団が住んでいるんだ。そして、その袋をあけて、紙をとる。」
「そこに書かれていることは全部いやなことで、それを読むことで現実におこる。」
「それのせいで、にせいくんは操られているんだ。」
「え?」
「例えば、先生と口喧嘩するって書いてあったらその通りになるんだ。」
周りの子達は話し合う。
「もし、そうだったら、にせいくんは被害者だね‥。」
「もしかしたら、それ以外の事も、その深海に住んでる謎の集団が仕組んだことだったのかな‥。」
僕は頷いた。その通りだ、その通りだ。
「今まで、にせいくんの事、悪く思ってたけど、そうでもないのかな‥?」
「そうだよ!全部深海に住む謎の袋あけ集団のせいだ!」
信じない人も居たが、その通りだと思う人も。
僕は頷いた。
「良かった良かった、これで何かいい方に変わるかもしれない。」
数日後‥
特に変化はない。もし、変化したところがあるとするならば‥
にせいくんに対する印象が変わったところくらいだろう
───────